死にたいって相談はお酒抜きがおすすめ!

数年前の事。ちょうど今ぐらいの時期、11月くらいかな。仕事がどうも出来なくなってきてしまった。自分で言うのもなんだけど、それまで割と人よりもテキパキと仕事が出来たし、ミスも少なく仕事をしてきた。他の人の仕事ぶりを見ては「もうちょっと正確にできないものかなぁ」なんて思ったり、あまり怒ったりする方じゃないけど、それなりに「こうした方がいいよ」「これ忘れてますよ~」なんて感じで、仕事をしてた。

社会に出て働き始めて数年。異変を感じたのは仕事の中でだった。いつも当たり前に出来ていた仕事をすっかり忘れてしまっていた。行政に提出する大切な資料作成の仕事だったし、優先順位も高い仕事。もし他の人がやり忘れたとしたら「何でこんな事も出来ないのか?」って思ってしまうような、大事な仕事。それを忘れてた。

その仕事自体は区役所に連絡してすぐ終わらしたけど、何よりこれまでだったら当たり前に出来ていた仕事、それを忘れてた事、自分自身、ショックだった。単純にミスしてショックっていうんじゃなく、当たり前の事を当たり前に出来ないショック。他の人が同じことしてたら、めっちゃ怒ってたかも。でもその時は、「忙しいから忘れたのかな。しっかり休まないとなぁ」ってそれで終わりだった。

その頃、仕事は退職者による人手不足が続き、私自身、極度の長時間労働に陥っていた。朝出勤し、1時近い帰宅が当たり前になっていた。それにたまの夜勤。休日だけはしっかりとっていたけど、残業時間が月に80時間前後というのが半年ほど続いていた。睡眠時間はだいたい3~4時間程度。でも、仕事をしてればそれなりに元気だし、食欲もあったし、特に体調悪いという事もなかった。それほど憂鬱な気分も無かった。

別に休む事も無く、そんな働き方を続けた。そしてそれから1ヶ月半くらいたった時、急に「死にたい」と思った。死にたい、自分でも初めての感覚で怖くなった。それまでも「自分なんか生きててもしょうがないな」「いつ死んでもいい」「消えたら楽になるな」なんて思う事はしょっちゅうだったけど、そういう感情って多かれ、少なかれ、みんな少しは抱えてる感情だと思っていた。そう話すと、たいていは「私もそう」って共感されたし、みんな苦労して生きてる。

でも私がその時感じた「死にたい」という感情は少し違った。それは1日中感じてるわけじゃないからなおさら怖かった。3日に1回くらい、発作的に起こった。仕事中、突然死にたいと思った。「死んでもいい」じゃなくて「死にたい」。仕事中だけだった。休みの日は1日のんびりソファーに横になってスマホいじったり漫画を読んだりして何も変わらない。ただ仕事中、感じてしまう死の感情が恐怖となっていった。

そんな突然の死にたいという感情、それが3週間くらい続いた時、自分でももう無理だと思い、上司にSOSをだした。「ちょっと仕事がしんどくてつらい、もう辞めたい」と。死にたいまでは言えなかった。上司はとても信頼できるしとても心配してくれた。相談に乗るよと、一緒に食事に行ってくれた。お酒を飲んで楽しく過ごした。上司は良い人だけど、酔っぱらってその日相談した事は、次の日ほとんど覚えてなかった。一方で私はお酒好きなものの、その時は飲酒で体調が急激に悪化する事に気づいていて、翌日以降、さらにひどい状況になっていった。(つづく)

当たり前の仕事を、当たり前に出来なくなっている。それは危険信号。